20代前半の彼の勢いは、留まることを知らなかった。青山真治監督の『共喰い』(2013年)では、性に翻弄され、父の暴力的な血脈に恐怖する高校生・遠馬役を熱演。芥川賞受賞作という重厚な文芸作品の主演を果たすことで、表現者としての底知れなさを証明した。
さらに2016年の『ディストラクション・ベイビーズ』では、狂気に取り憑かれた若者の暴走を圧倒的なリアリティで演じた。セリフを削ぎ落とし、ただ街中で暴力を振るい続ける衝撃的な役柄。共演した柳楽優弥や小松菜奈とともに screens から放たれる危険な異臭は、観客を慄然とさせた。体重の増減や髪型の激しい変更も辞さず、自らの肉体を実験台のように差し出すスタイルは、この時期に完全に確立されたと言える。