1999年に「女優宣言」を果たし、モデルから演技の道へと本格的に舵を切った。しかし、順風満帆に見えた転身の裏には激しい葛藤があった。当初は「モデル出身」というレッテルや演技力に対する周囲の厳しい視線に晒され、セリフひとつを口にするのにも苦心する日々が続いたという。
転機となったのは2004年に放送された松本清張原作のドラマ『黒革の手帖』だ。原口元子という冷徹で野心溢れる悪女を演じきり、それまでの爽やかなイメージを完全に払拭。銀座のママとしての妖艶さと肚の据わった演技で視聴者を圧倒し、「女優・米倉涼子」の名を決定づけた。リスクを恐れずに挑戦したこの一作が、彼女のキャリアを次のステージへと押し上げたのだ。