本作が単なる学園ミステリーの枠を完全に超え、社会派エンターテインメントの金字塔として評価される理由は、菅田将暉が鬼気迫る熱演で放った数々の名セリフにあります。教室の静寂を破る「Let's think(レッツシンク)」という合言葉は、脊髄反射で感情を吐き出す現代人に対する強烈なストッパーとして機能していました。
特に第10話(最終回)で、特撮ヒーローのスーツを模した姿のままカメラ越しに世間へ向けて放った約10分間に及ぶ独白は、テレビ史に残る名演として語り継がれています。「お前たちが発した言葉のナイフが、どれだけ相手の心をえぐっているか想像したことがあるか」「恥を繰り返して、分厚い大人になるんだよ」という切実な叫びは、ネットのタイムラインに漂う空虚な正義感を完膚なきまでに打ち砕きました。
また、物語の骨太な世界観を根底から支えたのが、ザ・クロマニヨンズによる主題歌『生きる』です。甲本ヒロトの荒削りで剥き出しのボーカルと疾走感あふれるロックンロールは、絶望と理不尽に満ちた現実の中で「今を必死にもがいて生き抜く」生徒たちの生命力と完璧に呼応し、視聴者の感情を激しく揺さぶりました。