2017年8月6日、突如として投稿された初音ミク本家の『命に嫌われている。』は、瞬く間にネットシーンを席巻しました。疾走感あふれるピアノリフと激しいドラムパターンに乗せ、初音ミクが早口のポエトリーリーディングのように言葉を紡ぎ出す構成は、当時のリスナーに強烈な衝撃を与えました。
作者であるカンザキイオリ氏は、人間の弱さや醜さ、拭いきれない劣等感を一切誤魔化さずに言葉へ落とし込む類まれなソングライティング能力で知られています。VOCALOID特有の機械的な無機質さと、歌詞に込められた剥き出しの人間味が衝突することで、聴く者の胸を直接鷲掴みにする唯一無二のグルーヴが生み出されました。