暗殺成功から7年後、180話に及ぶ物語の終幕において描かれた暗殺教室の結末における生徒の現在は、まさに殺せんせーの教育理念が花開いた姿でした。賞金300億円は税金や補償金、山林の買い取り費用を除き、ほぼ全額が各自の自立資金と教育支援のために配分されました。
とりわけ読者の胸を熱くさせたのが、暗殺教室の渚が進路に教師を選んだことです。渚が赴任したのは、かつての自分たち以上に荒れ果て、体格の大きな不良生徒たちが教員を脅迫する極道めいた教育困難校でした。しかし渚は、かつて殺せんせーから授けられた「殺気と観察眼」のスイッチを入れ、暴力に頼ることなく生徒の背後を取って一言告げます。
「卒業までに、僕を殺せるといいね」
生徒を威圧するためではなく、可能性を極限まで信じ、逃げ道を作らせない師の哲学がここに完全に引き継がれました。一方、7年後のカルマは難関とされる国家公務員総合職試験を突破。財務省や経産省のエリートが跋扈する霞が関の舞台において、椚ヶ丘で鍛え上げた奸智と胆力を武器に、巨大な権力構造そのものを内側からハックする姿勢を見せています。
さらにファンを歓喜させたのが、烏間先生とイリーナの結婚です。冷徹な国家防衛のプロフェッショナルであった烏間が、過去の傷を抱えた凄腕の暗殺者イリーナ・イェラビッチを生涯の伴侶として受け入れ、防衛省の特務組織で共に活動している描写は、過酷な物語における最大の癒やしとして語り継がれています。定期的に行われる3年E組の同窓会では、生徒たちが買い取った裏山の旧校舎に集い、恩師への報告と草むしりを行う姿が描かれ、彼らの絆が生涯消えないことを証明しています。