丹波竜の里公園を語る上で欠かせないのが、日本古生物学界の歴史を塗り替えた2006年8月7日の大発見です。当時、兵庫県丹波市山南町上久下地区を流れる篠山川の河床で、地元の地学愛好家である足立洌氏と村上茂氏の2名が、岩盤から露出した奇妙な骨の化石を発見しました。
兵庫県立人と自然の博物館による本格的な発掘調査が行われた結果、約1億1000万年前(白亜紀前期)の地層「篠山層群」から、国内最大級となるティタノサウルス形類のほぼ全身にわたる骨格化石が産出。2014年には新属新種として正式に学名が記載され、発見者2名の友情と地域への敬意を込めて「タンバティタニス・アミキティアエ(Tambatitanis amicitiae / 丹波の友情の巨人)」と命名されました。
地域住民にとって、自分たちが暮らす足元から世界的な恐竜化石が発掘された衝撃は計り知れないものでした。単なる発掘地にとどめず、「自分たちの手で地域の誇りとして後世へ伝えたい」という住民有志と行政の熱意が結実し、発掘現場のすぐ近くに整備されたのが現在の丹波竜の里公園です。園内に堂々と立つモニュメントは、単なる客寄せのアトラクションではなく、丹波の地層が語りかける1億1000万年の記憶と、地域住民の情熱のシンボルなのです。