ボールペンの染み抜きにおいて、最初の一歩であり最大の分岐点となるのが「インクの種類の判別」だ。間違った溶剤を使うと、インクが固着して二度と落ちなくなる惨事を招く。
現在流通している文房具の大半は、油性、水性、そしてゲルインク(中性)の3系統に分かれる。三菱鉛筆株式会社が誇る「ジェットストリーム」に代表される低粘度油性インクは、乾燥が速く耐水性が極めて高いため、水だけで落とすことは不可能に近い。一方で、株式会社パイロットコーポレーションなどが手掛ける水性ペンやゲルインクは、水溶性の性質を色濃く残している。
手元のペンが見当たらない場合は、染みのフチを観察してほしい。輪郭がくっきりと滲まずシャープであれば油性、周囲にじんわりと滲み出していれば水性やゲルの可能性が高い。どうしても判別がつかないときは、目立たない裏地などの端に少量の水滴を落とし、インクが溶け出すかどうかをテストするのが確実だ。