フジの帝王・日枝久が残した光と影|テレビ業界再編と黄金期の真実

フジの帝王・日枝久が残した光と影|テレビ業界再編と黄金期の真実

フジの帝王・日枝久が残した光と影|テレビ業界再編と黄金期の真実の注目ポイントを丁寧に掘り下げてご紹介します。

日枝時代における経営の冴えは、単なる放送枠の獲得にとどまらなかった。その最たる例が、1990年代後半から爆発的なヒットを記録した『踊る大捜査線』シリーズである。テレビドラマの成功を皮切りに、劇場用映画、オリジナルグッズ、各種イベントへと立体的に展開する「クロスメディア戦略」を確立。邦画史上最高クラスの興行収入を叩き出し、テレビ局が映画ビジネスの主役に躍り出るモデルケースを作り上げた。

コンテンツの力を多角的にマネタイズするこの手法は、当時のメディア経営における金字塔となった。人気バラエティ番組のキャラクター事業や大型体験型イベントの開催など、電波を売るビジネスから総合エンターテインメント企業への脱皮に成功した背景には、常に時代の風向きを読もうとする鋭い直感が働いていた。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。