本作は興行収入2億ドルを超える大ヒットを記録し、レビューサイトでも一般観客から高い支持を獲得しました。しかし、公開当時から現在に至るまで、障害当事者や人権団体からは厳しい批判が寄せられています。
英米の障害者権利擁護団体(Not Dead Yetなど)は、ロンドンプレミアなどで抗議活動を展開しました。批判の主な論点は、「四肢麻痺患者の命は生きるに値せず、健常者の成長のための触媒(踏み台)として死ぬべきだという危険なメッセージを発信している」という点にあります。重度の障害を抱えながらも豊かに生きている多くの当事者にとって、劇中でウィルが下した結論は「障害を負った人生=終わった人生」という固定観念を助長しかねないという懸念でした。
一方で、原作者のジョジョ・モイーズは「これは障害者全体を代表する物語ではなく、ウィル・トレイナーという極端に自立心の強い1人の男性の、極めて個人的な選択を描いた物語である」と一貫して主張しています。観客の世界一キライなあなたに 感想 評価が二分されるのは、この作品が「無条件の純愛劇」であると同時に、「人間の自己決定権と生命の神聖さ」という答えのない倫理的命題を突きつけているからです。