小宮悦子さんの輝かしいキャリアを語るうえで欠かせないのが、1985年10月にスタートした伝説の報道番組『ニュースステーション』です。東京都立大学人文学部を卒業後、1981年にテレビ朝日へアナウンサーとして入社した彼女は、わずか4年目で同番組の初代サブキャスターに抜擢されました。
当時のニュース番組における女性アナウンサーの役割は、原稿を正確に読み上げるアシスタント的な立ち位置が主流でした。しかし、メインキャスターを務めた久米宏さんのパートナーとして並び立った小宮さんは、時にウィットに富んだ意見を交え、時にニュースの本質を鋭く突く自立したジャーナリスト像を提示しました。2人の絶妙なテンポ感と丁々発止のやり取りは、既存のお堅いニュース番組の常識を根底から覆し、最高視聴率30%超を叩き出す国民的番組へと押し上げる原動力となったのです。
1991年にテレビ朝日を退社してフリーに転身した後も、彼女の勢いは衰えませんでした。1998年からは夕方の顔として『スーパーJチャンネル』のメインキャスターに就任し、2010年まで12年もの長きにわたり夕方の報道戦線を牽引。名実ともに日本を代表する女性トップキャスターとしての地位を不動のものにしました。