ただ魚を競り落として出荷するだけの時代は終わった。唐戸市場業者連合協同組合が主導してきたこの取り組みは、卸売市場の敷居を一般客に開放し、対面販売のエンターテインメントへと昇華させた好例だ。
仲卸のプロが自ら包丁を握り、客の目の前で握り寿司をトレイに盛る。威勢のいい掛け声、飛び交うおすすめネタの紹介。スーパーのパック寿司では決して味わえない「人と魚が交差するライブ感」が、国内外の観光客を惹きつけてやまない。流通の中抜きではなく、付加価値の再構築によって漁業と消費者を直結させるビジネスモデルがここにある。