暗がりの中、客席を見渡して驚く。そこにいるのは、かつてのイメージにあるような年配男性ばかりではない。仕事帰りの20代女性グループや、デートで訪れたカップル、さらには海外からのアート愛好家たちが息をのんでステージを見つめている。かつてのアングラな空間は完全に脱皮し、洗練された劇場の佇まいがそこにはある。
SNSを通じた口コミの拡散も、この現象を力強く後押しする。衣装の息をのむ美しさ、ストーリー性豊かな演目、そして何よりダンサーたちの圧倒的な鍛錬に裏打ちされたしなやかな表現力。ジェンダーや年齢を超えた共感が、連日客席を埋め尽くす理由だ。劇場側も快適な観覧環境の整備に情熱を注いでおり、初めて足を運ぶ者でもすんなりと世界観に没入できる。