日本国内でバインセオを紹介する際、便宜上「ベトナム風お好み焼き」や「ベトナム風クレープ」と形容されることが多いため、ある種の誤解がネット上で散見されます。その代表例が「卵料理である」という思い込みです。
バインセオの鮮やかな黄色は卵によるものではなく、「米粉にココナッツミルクとターメリック粉を混ぜ合わせた生地」に由来します。卵を一切使用していない(またはごく少量のみ)ため、見た目から想像されるオムレツのような柔らかさではなく、米粉特有のクリスピーで軽快な歯ごたえが生まれるのです。また、日本の粉もののようにソースやマヨネーズで味を完結させるのではなく、生野菜とハーブで包み込んでタレにつけることで完成する「包み野菜料理」であるという本質を理解することで、より深い食の魅力を体験できます。