アジアNIEs(Newly Industrializing Economies)は、日本語で「新興工業経済地域」と訳されます。1960年代以降、急速な工業化と高水準の経済成長を成し遂げた東アジア・東南アジアの4つの国と地域、すなわち「韓国・台湾・香港・シンガポール」の総称です。
かつてアジアの発展途上国が農業や一次産品の輸出に頼っていた時代、この4地域は工業製品の輸出へと舵を切り、飛躍的なGDP成長を記録しました。その俊敏で力強い経済の躍進ぶりから、国際金融の場では「アジアの四小龍(Four Asian Tigers)」とも称され、世界の投資家から熱い視線を浴びました。
ここで押さえておきたいのが、「NICs(新興工業国)」から「NIEs(新興工業経済地域)」への呼称変更です。当初は国を意味する「Countries(NICs)」が使われていましたが、香港(中国の特別行政区)や台湾(国際政治上の位置づけ)など、主権国家とは異なる枠組みを含むため、1988年のOECD(経済協力開発機構)理事会において、より実態に即した「Economies(地域・経済体)」を用いた「NIEs」へと正式に変更されました。