プロ直伝あんこう鍋の作り方|臭みを消す下処理と濃厚味噌の黄金比率

プロ直伝あんこう鍋の作り方|臭みを消す下処理と濃厚味噌の黄金比率

話題沸騰中の プロ直伝あんこう鍋の作り方|臭みを消す下処理と濃厚味噌の黄金比率について、多角的な視点をご紹介しています。

インターネットの料理コミュニティやSNS上の相談投稿を調査すると、あんこう鍋に失敗した人々の声には共通するパターンが浮き彫りになります。最も多いのが「スープが水っぽくなり、味がぼやけた」という嘆き、次いで「あん肝がポロポロとダマになってスープに馴染まない」という技術的なトラブルです。

なぜ家庭で作ると水っぽくなってしまうのか。現地・大洗で数十年鍋を振るう老舗料理人は、専門誌の取材手記において次のような実態を指摘しています。

「あんこうの身から出る水分を甘く見てはいけない。野菜から出る水分と魚体から抜ける水分を計算に入れずに、市販のレシピ通りに最初から出汁を規定量張ってしまうと、煮上がった頃には味が2割以上薄まってしまう。野菜の選定と、あんこう自体の脱水がすべての勝負だ」

大洗の料理人たちが実践しているのは、白菜のような極端に水分の多い葉物野菜を過剰に入れないこと、そして煮込む過程で立ち上るアクを単にすくい取るだけでなく、余分な蒸気を飛ばす火加減の維持です。家庭では「蓋をして強火で煮立てっぱなし」にしがちですが、これでは身が硬くなり、吹きこぼれを恐れて弱火にしすぎると魚の生臭さが鍋の中に籠もってしまいます。

また、あん肝がスープに溶け込まずダマになる現象は、「温度差」と「油の遊離」が原因です。冷たいままの生あん肝を出汁に投入しても、表面のタンパク質だけが凝固して内部の旨味がスープと一体化しません。前述したように、フライパンで先に熱を加えてペースト状に練り、味噌とあらかじめ均一に混ぜ合わせてからスープでのばす工程を経ることで、家庭でも老舗旅館のような滑らかなスープが実現します。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。