貴の正しい使い方と敬語マナー|貴社・貴殿の使い分けとNg例文

貴の正しい使い方と敬語マナー|貴社・貴殿の使い分けとNg例文

貴の正しい使い方と敬語マナー|貴社・貴殿の使い分けとNg例文にまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。

大手就職支援エージェントおよびビジネスコミュニケーション研究所が実施した実態調査(2026〜2026年データ)によると、採用担当者や取引先担当者が「文書の敬語ミスで違和感を覚えた経験がある」と回答した割合は全体の68.4%に達しています。その中でも特に多いのが、話し言葉と書き言葉の混同や、組織形態に対する敬称の指定ミスです。

SNSや知恵袋、人事担当者のコミュニティで実際に報告されている代表的なトラブル事例を検証します。

事例1:公務員試験・自治体採用での「貴社規定に従います」の凡ミス

市役所や特別区の職員採用試験において、履歴書の本人希望記入欄に民間企業のテンプレートを流用し、「貴社の規定に従います」と記載してしまう受験者が後を絶ちません。自治体の採用担当者への取材によると、「自治体は営利企業ではないため、厳密には『貴市(貴区)の規定に従います』あるいは『貴庁の規定に従います』と書くのが正しい作法。1つの敬語ミスだけで直ちに不合格になるわけではないが、業務への理解度や志望度の本気度を測る指標として慎重に見られる」と指摘されています。

事例2:ビジネスチャット(Slack・Teams等)の普及による境界線の崩壊

DXの進展に伴い、社外とのやり取りでもメールに代わってビジネスチャットツールを導入する企業が急増しました。これに伴い、「チャット上では『貴社』と『御社』のどちらを使うべきか」という新たな混乱が生じています。現場のアンケート調査では、約74%のビジネスパーソンが『文字入力である以上、チャットでも貴社を使うべき』と回答した一方、即時的な会話感覚から『御社』と入力してしまう若手社員も少なくありません。原則として「テキストベースは貴社、音声通話・ビデオ会議は御社」という基準がプロの間で共有されています。

事例3:過剰敬語「貴社様」「御社様」の氾濫

丁寧さを意識しすぎるあまり、「貴社」の後ろに「様」を付け足した「貴社様」「御社様」という表記を使ってしまうケースが散見されます。「貴社」そのものが相手の会社に対する敬称(尊敬語)であるため、「様」を重ねることは文法的に誤った二重敬語(重言)です。取引先に対する正しい宛名は「貴社」単体、あるいは個人名を含めて「貴社 〇〇部 〇〇様」と記載するのがビジネスマナーの鉄則です。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。