「ピングーのトラウマ回は何話なのか?」という疑問を持つ方は少なくありません。本作は、シーズン1の第26話(最終話)として1990年にスイスで放送された名作エピソードです。日本でもNHK教育テレビ(現・Eテレ)などで幾度となく再放送され、当時の子供たちに強烈なインパクトを残しました。
物語のあらすじは、平穏な日常から唐突に幕を開けます。母親から絵本を読み聞かせてもらい、暖かなベッドで眠りについたピングー。しかし、眠りが深くなると同時にピングーを乗せたベッドが意思を持ったように激しく動き出し、家を突き破って雪原へと暴走を始めます。浮遊感を伴いながらどこまでも滑走するベッドの描写は、夢特有の「自分の意志では身体を制御できない恐怖」を克一に再現しています。
そして雪山の影からヌッと姿を現すのが、視聴者の記憶に焼き付いて離れない「あの巨大な怪物」です。逃げ惑うピングーをもてあそび、最終的には乗っていたベッドを美味しそうに平らげてしまうという不条理な展開が続きます。最後はベッドから転落した衝撃で目を覚まし、母親に抱きしめられて安堵するという「夢オチ」で幕を閉じますが、安堵感以上に不穏な余韻を残す構成となっています。