視界に黒い点、輪っか、あるいは細い糸くずのようなものが浮かんで見える現象を、眼科医学では「飛蚊症」と呼びます。視線を動かすと一緒に付いてくるように動き、明るい空や白い壁、パソコンの画面などを見たときに特に目立つのが特徴です。
眼球の内部は、大部分が硝子体(しょうしたい)と呼ばれるゼリー状の透明な組織で満たされています。この硝子体になんらかの原因で濁りが生じると、目に入ってきた光によってその影が網膜(目の奥のスクリーン)に投影され、視界に黒いゴミが浮かんでいるように認識されます。主な飛蚊症の原因は、加齢に伴う硝子体の液化と収縮です。ゼリー状の組織が加齢とともに縮み、網膜から剥がれる「後部硝子体剥離」が起こると、硝子体内の線維が凝集して濁りとなり、影として見えやすくなります。