芸能人が白いワイヤー矯正を選ぶ理由|裏側やマウスピースを避ける真相

芸能人が白いワイヤー矯正を選ぶ理由|裏側やマウスピースを避ける真相

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ネット上の情報では「白いワイヤー矯正は痛みが少ない」「誰でもマウスピースより早く終わる」といった過度な単純化が見受けられますが、これらは明らかな誤解です。装置を選択する前に把握しておくべき力学的な盲点が存在します。

まず、ブラケット素材として多用されるセラミックブラケットは、歯との摩擦抵抗(フリクション)が金属ブラケットよりも高くなる傾向があります。ワイヤーの上を歯がスライドして移動する際、この摩擦が大きいと初期の歯の動きがわずかに遅延するケースがあり、近年ではワイヤーが通るスロット部分にのみ金属を埋め込んだハイブリッド型の審美装置が開発されています。

さらに見落とされがちなのが、大人の歯列矯正期間における歯根吸収のリスクと、対合歯(噛み合う反対側の歯)への影響です。セラミックは天然歯のエナメル質よりも硬度が高いため、深い噛み合わせ(過蓋咬合)の患者が下の前歯にセラミックブラケットを装着すると、上の前歯の先端がブラケットに接触して天然歯が摩耗・破折する恐れがあります。そのため、熟練した矯正専門医は「上顎のみをホワイトワイヤー+セラミックにし、下顎は見えにくいため安全なメタル装置にする」といった上下異種のアプローチ(ハーフホワイト矯正)を提案します。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。