フィギュアスケートの大会最終日を飾るエキシビション(Exhibition)は、すべての競技日程が終了した後に開催される特別なエキシビション・ショーです。英語圏では「Exhibition Gala(エキシビション・ガラ)」とも呼ばれ、ガラ公演との違いに明確な境界線はなく、公式大会に付随する祝賀公演を指して同義で用いられます。
本番競技との最も決定的な相違点は、採点なしの理由にも直結する「勝敗を争う場ではない」という点にあります。ショートプログラム(SP)やフリースケーティング(FS)では、国際スケート連盟(ISU)の厳格な採点システム(IJS)に基づき、ジャンプの回転数、エッジの角度、スピンの回転軸、ステップのレベルなどが1点刻みで厳しく審査されます。しかしエキシビションにはジャッジ席が存在せず、得点掲示板も稼働しません。
選手たちは重圧から完全に解放され、純粋に氷上を滑る喜びや、観客・ファンへの感謝の思いを全身で表現します。技術的なミスに対する減点ペナルティも一切ないため、競技プロでは見られない独創的なステップやアクロバティックなリフト、観客席間近まで迫るファンサービスが展開されるのです。