視聴者の誰もが一度は真似をしたであろう、あの「クゴクゴ」「フゴフゴ」という鼻にかかったような鳴き声。機械音や効果音のテープ再生だと思われがちですが、実は声優・音楽家として活躍した山崎唯氏がスタジオでリアルタイムに当てていた肉声表現でした。
その独特な音を生み出す鳴き声の仕組みに使われていたのが、「クワナ(パッチモとも呼ばれる)」という筒状の特殊なリード笛です。カズーに似た構造を持つこの器具を口にくわえ、声帯の振動と息の強弱を巧みにコントロールしながら発音することで、怒り、喜び、驚きといった複雑な感情を完璧に表現していました。
さらに、番組の構成や脚本・音楽制作に関わった井出隆夫氏らクリエイター陣の細やかな演出意図が重なり、「言葉を喋らないのに、何を言っているかが誰にでもわかる」という奇跡的なキャラクター表現が完成したのです。