筋トレ後の筋肉痛で体重が増える謎|脂肪ではない医学的理由と戻る期間

筋トレ後の筋肉痛で体重が増える謎|脂肪ではない医学的理由と戻る期間

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筋肉痛に伴う体重増加には、運動生理学に基づいた明確な2つの体内プロセスが存在します。これらは筋肉がより強く、より引き締まった状態へと生まれ変わるために不可欠な生体反応です。

第1の要因は、筋線維の微細損傷(マイクロトラウマ)に伴う炎症反応と水分貯留です。高負荷のレジスタンストレーニングを行うと、筋肉の筋原線維に細かな傷が生じます。体はこの損傷を治癒させるため、ヒスタミンやプロスタグランジンといった炎症性伝達物質を放出し、毛細血管の透過性を高めます。その結果、白血球や修復用タンパク質を含む体液が筋組織周辺に大量に集積し、いわゆる「組織のむくみ(浮腫)」が発生します。これが筋肉の張り感や痛みを生むと同時に、体重を0.5kg〜2.0kg程度押し上げる直接の要因となります。

第2の要因は、筋グリコーゲンの再合成に伴う水分の抱え込みです。激しい運動によって筋肉中のエネルギー源(グリコーゲン)が消費されると、体は枯渇を防ぐために摂取した糖質をグリコーゲンとして急速に筋細胞内へ補充しようとします。生化学の基本原則として、グリコーゲン1gが体内に蓄積される際、約3〜4gの水分が結合します。筋肉内にグリコーゲンが満たされる過程で大量の水分子が筋細胞内に引き込まれるため、体全体の総水分量が増加し、それがそのまま体重の増加として現れるのです。

山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。