コート外でのメディア活動においても、彼女の存在感は際立つ。WOWOWのグランドスラム中継で見せる解説は、テニスファンの間で絶大な信頼を集めている。お茶を濁すような社交辞令を排し、勝負の綾や選手のメンタル面の揺らぎを瞬時に見抜く分析眼は、まさにトップを極めた者だけが持つ視点だ。
さらに近年、世界的な映像配信プラットフォームでアスリートドキュメンタリーが脚光を浴びる中、Netflixをはじめとするグローバルメディアからも彼女のキャリアは再評価されている。37歳での現役復帰、そして40代にしてWTA(女子テニス協会)ツアーのトップレベルで勝利を挙げた生き様は、国境を越えて人々に勇気を与え続けている。
映像を通じて彼女の言葉や哲学が世界中に再配信されることで、国内外の若いアスリートたちが「伊達公子という基準」に再び目を向け始めているのだ。