視聴者が刑事ドラマに最も強く惹きつけられる要素は何か。大手コミュニティサイトやSNS上の声を丹念に分析すると、二大潮流として「刑事ドラマバディもの人気」と「刑事ドラマ名作潜入捜査」への言及が圧倒的多数を占めています。
バディものの魅力は、性格や価値観が正反対の2人が衝突しながらも、底知れぬ信頼関係で結ばれていく「関係性の美学」にあります。『あぶない刑事』のタカとユージに見る軽快な阿吽の呼吸、『相棒』における右京と歴代パートナー(亀山薫、神戸尊、甲斐享、冠城亘)の丁々発止の議論、そして『MIU404』(TBS系)で星野源と綾野剛が見せた刹那的な疾走感。刑事ドラマネットの反応と評判をリサーチすると、「事件のトリックそのものよりも、車内での他愛ない会話や背中を預け合う瞬間に悶絶する」という声が全世代から寄せられています。
一方、張り詰めたサスペンスを好む層から熱烈な支持を集めるのが潜入捜査ものです。『潜入捜査官 松下洸平』(TVerオリジナル)のような変化球から、『ダブルフェイス』(TBS×WOWOW共同制作)のような重厚なフィルムノワールまで、いつ正体が露呈するかわからない極限状態の心理戦は視聴者の心拍数を跳ね上げます。「一歩間違えれば裏切り者として殺される恐怖と、敵組織のボスとの間に芽生える奇妙な情愛の板挟みがたまらない」といった感想が多く見られ、人間の二面性を暴くドラマとして高い評価を獲得しています。