原作は漫画家・宮脇明子が集英社『週刊セブンティーン』で連載した同名少女コミックです。物語の主人公・小沢裕美(ヒロミ)は、真面目で内気な高校生。しかし彼女の家庭環境は常軌を逸した異常さに満ちていました。
厳格すぎる祖母・初江(初井言榮)は、娘(ヒロミの実母)が過去に男性と駆け落ちして家を捨てたトラウマから、「母親の穢れた血が流れている」とヒロミを過剰に敵視。少しでも素行に乱れがあると見なせば、自宅の暗い物置小屋に監禁し、罵詈雑言を浴びせながら過酷な体罰(折檻)を加え続けました。自由を奪われ、徹底的な抑圧を受けたヒロミの心は限界に達し、精神の崩壊を防ぐための防衛反応として、もう一つの凶暴な人格を生み出してしまいます。
それが、夜の繁華街に君臨する凶悪少女・大沼ユミでした。割れた鏡や香水の匂い、ガラスの破片などをトリガーとして人格が入れ替わると、清楚なおさげ髪のセーラー服から一変。濃いメイクとレザージャケット、ボディコンシャスな衣装に身を包み、「あたいの体を傷つけるやつは、誰だって許さないよ!」と凄みながら、暴走族や夜の不良たちを木刀やチェーン片手に圧倒していくのです。
昼のヒロミはユミの記憶を持たず、夜のユミはヒロミの弱さを嘲笑う——。大映テレビ特有の大仰なセリフ回しと劇的なバイオレンス描写、そして「善と悪」「清楚と狂気」の極端なギャップが視聴者に強烈なトラウマと中毒性を植え付け、最高視聴率21.4%を記録する大ヒットを記録しました。