猫の寝相の変化は、言葉を話せない愛猫が発する最も重要なSOSサインの一つです。普段と異なる不自然なポーズで眠っている場合、背後には深刻な疾患が隠れている危険性があります。
特に警戒すべきは、「胸を床につけず、前足を立てて座ったまま眠ろうとする姿勢」です。これは胸水や肺水腫、心筋症などによって肺が圧迫され、横になると呼吸が苦しくなるために起こる「起坐呼吸(きざこきゅう)」の典型例です。呼吸が浅く速い、あるいは開口呼吸を伴う場合は一刻を争う緊急事態となります。
また、お腹を極端にかばうように背中を丸めて硬直している場合は、急性膵炎や尿路結石などによる激しい腹痛に耐えている可能性があります。成猫の平均睡眠時間は1日12〜16時間、シニア猫では18時間前後ですが、「呼びかけても全く反応しない」「逆に痛みのために横になって眠れず、同じ場所でうずくまり続けている」といった異常を見逃さない観察力が不可欠です。