キンプリ海外進出はなぜ無理と言われた?脱退劇の真相と現在の到達点

キンプリ海外進出はなぜ無理と言われた?脱退劇の真相と現在の到達点

キンプリ海外進出はなぜ無理と言われた?脱退劇の真相と現在の到達点とはどんな影響があるのか? 専門的な分析を丁寧に紐解いて紹介します。

キンプリの海外進出が頓挫した根本的な要因を分析すると、個々のタレントの問題を超えた旧ジャニーズ事務所が抱えていたビジネスモデルの制度疲労に突き当たります。

長年にわたり同事務所は、熱心なファンによるCD複数枚買い、有料ファンクラブ会員の囲い込み、テレビ番組との強固なアライアンスによって莫大な利益を生み出す「国内特化型のガラパゴスエコシステム」を構築してきました。このシステムは日本国内において無類の強さを誇った反面、グローバルスタンダードであるストリーミング配信やYouTubeを活用した全世界へのプロモーションとは致命的なまでに相性が悪かったのです。

すでに世界を席巻していたBTSをはじめとするK-POP勢は、デビュー準備期間から多言語教育を徹底し、新曲リリースと同時に全世界のサブスクリプションサービスへ同時配信、SNSを活用したオープンな拡散戦略を取っていました。対照的に、当時のキンプリは楽曲のデジタル未解禁状態が長く続き、海外の音楽ファンが正規に楽曲へ触れる導線すら遮断されていました。事務所にグローバルマーケティングのノウハウを持つ専門部署や海外レーベルとの強力なネットワークが欠落していた点も、海外展開を「絵に描いた餅」に留まらせた構造的要因です。

項目当時のKing & Prince(旧体制)グローバル進出の業界基準編集部の分析・検証デジタル配信・サブスク解禁CD主体のフィジカル販売が中心(当時は配信未解禁)Spotify / Apple Music等で全世界同時配信が必須条件海外リスナーの獲得導線が遮断されており、楽曲が海を越える土台が未整備だった。海外拠点の活動期間国内テレビ・映画撮影が優先され、短期滞在が限界数ヶ月から年単位の現地プロモーション・楽曲制作国内利益の最大化を求めるマネジメント構造と海外展開が完全にバッティングしていた。クリエイティブの主導権事務所トップによるトップダウン式のプロデュース世界的プロデューサーとの協業・アーティストの自由な発信意思決定スピードが遅く、急変するグローバル音楽トレンドに対応不能だった。ボーイズグループの年齢猶予メンバー平均25〜27歳時点で海外準備がゼロベース10代後半〜20代序盤から多言語・海外戦略を展開「もう遅い」という平野の言葉は、組織整備の遅延に対する極めて冷徹な現実認識だった。
鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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