下の血圧が高い原因と病気リスク|上が正常でも放置厳禁な改善策とは

下の血圧が高い原因と病気リスク|上が正常でも放置厳禁な改善策とは

下の血圧が高い原因と病気リスク|上が正常でも放置厳禁な改善策とはの要点を分かりやすくまとめてご紹介します。

都内の大手IT企業に勤務する43歳の男性管理職は、秋の定期健康診断で「上118・下94」という結果を受け取ったときの心境を次のように語ります。

「産業医から『下が高いから内科に行ってください』と言われたときは、何かの間違いだと思いました。頭痛もめまいも一切なく、階段を一気に駆け上がっても息切れすらしない。同僚からは『上が140超えてないなら平気だよ』と笑われ、結局半年間放置してしまいました。しかし再検査を受けた循環器内科で『あなたの細い血管は今、ホースの先を指で強く押しつぶしたような猛烈な圧に耐え続けている』と告げられ、背筋が凍りました」

この証言が示す通り、下の血圧が高い自覚症状は初期段階ではほぼ皆無です。時折感じる「首筋のこり」「なんとなく頭が重い感じ」「夕方の目の奥の疲れ」などを、過労やスマートフォンの見すぎによる眼精疲労と勘違いし、病変の進行を見落としてしまう構造が存在します。

なぜこの病態は、特に下の血圧が高い40代の対策としてクローズアップされるのでしょうか。臨床現場のデータが裏付ける主な要因は以下の3点に集約されます。

第一に、下の血圧とストレスの関係です。仕事のプレッシャーや家庭の責任が重なる世代では、自律神経のうち交感神経が24時間体制で優位になりがちです。交感神経からノルアドレナリンが過剰分泌されると、末梢血管が強力に締め上げられ、血管抵抗が跳ね上がります。日中に強いストレスにさらされ、夜間も脳が覚醒している状態では、拡張期血圧が下がる暇がありません。

第二に、飲酒と下の血圧の真相です。「酒は百薬の長だから血圧を下げる」という言説を信じ込んでいる人は少なくありません。確かにアルコールを摂取した直後は、アセトアルデヒドの働きによって一時的に末梢血管が拡張し、血圧は低下します。しかし、深夜から翌朝にかけてアルコールが体内で分解されると、その反動として交感神経が急激に興奮し、末梢血管が激しく収縮します。日常的に晩酌を続ける習慣は、夜間から早朝の拡張期血圧を底上げし続ける決定的な要因となっているのです。

第三に、内臓脂肪型肥満による循環血液量の増大です。運動不足に伴って蓄積した内臓脂肪からは、アンジオテンシノーゲンなどの生理活性物質が分泌され、これが腎臓でのナトリウム再吸収を促して血管内の水分量を増やし、末梢血管の圧力をさらに高める悪循環を生み出します。

阿部 裕樹
著者

阿部 裕樹

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。