第1作の公開から半世紀以上が経過した現在、スクリーンを彩ったキャスト陣の歩みも大きな時の流れの中にあります。名画座や配信プラットフォームで作品に触れた若い世代の間では、「あの美しいマドンナを演じた女優たちの現在の姿」に対する関心が急速に高まっています。
現在も芸能界の第一線で活躍を続ける大物女優たちの足跡は、日本の文化界における至宝です。
- 浅丘ルリ子:80代を迎えてもなお舞台や朗読劇、トーク番組で圧倒的なオーラを放ち、2019年の第50作でもリリーとしての気品と退廃美を見事に再演。
- 吉永小百合:主演映画120本を超えるキャリアを更新し続け、平和運動や原爆詩の朗読など社会的な発信と凛とした美しさを両立。
- 倍賞千恵子:さくら役として全50作を完走。その後も『PLAN 75』での名演など、国際映画祭で絶賛される現役のトップ女優として君臨。
- 松坂慶子:コミカルな役からシリアスな母親役まで幅広くこなし、NHK連続テレビ小説などで親しみやすい存在感を維持。
その一方で、日本映画の黄金期を支え、惜しまれつつこの世を去った物故者たちへの追悼の声は絶えません。1996年に68歳で急逝した渥美清をはじめ、御前様役の笠智衆、タコ社長役の太宰久雄、おばちゃん役の三崎千恵子、源公役の佐藤蛾次郎といったレギュラー陣の多くが鬼籍に入りました。
マドンナ役を務めた女優陣においても、第18作の京マチ子(2019年没)、第10作の八千草薫(2019年没)、第34作の大原麗子(2009年没)、第17作の太地喜和子(1992年没)など、昭和を代表する大スターたちが旅立っています。SNSやファンコミュニティでは「彼女たちの命の輝きがフィルムの中に永遠に焼き付いている」「4Kデジタル修復版で観ると、当時の肌の質感や瞳の潤いに息を呑む」といった感動の証言が数多く寄せられています。