この危機的状況を指をくわえて見過ごせない先進企業は、評価制度の抜本的な再設計に動き出した。数字に表れにくい陰の貢献をすくい上げるため、同僚同士で感謝や評価をインセンティブと共に送り合う「ピアボーナス」の進化版や、定性的な影響力を多角的に測る評価体系が導入されている。
ある大手メーカーでは、トラブルの未然防止や職場環境の改善といった「見えにくい成果」を可視化する独自の評価フレームワークを立ち上げた。短期的な数字だけに焦点を当てる経営を脱し、持続可能な組織作りに寄与する人物を正当に報いなければ、最も誠実で優秀な人材から順番に離脱していくという強い危機感があるからだ。