投資家コミュニティやSNS上で、実際に連続増配株を5年、10年と買い増し続けている長期投資家の生の声を取材・検証すると、キャピタルゲイン狙いの短期トレードでは絶対に得られない独特の投資体験が浮かび上がってきます。
「新NISAの成長投資枠で三菱HCキャピタルやリコーリースを買い足しているが、日経平均が1,000円暴落した日でも全く動揺しない。なぜなら株価が下がっても、今年振り込まれる配当金は去年より増えることがほぼ確定しているからだ」(40代・個人投資家)
「10年前に利回り3%台前半で買った銘柄が、毎年の増配によって現在の買付簿価利回り(YOC:Yield on Cost)で8%を超えた。株価そのものも2倍以上になっており、配当成長株こそが究極のインカムゲインだと実感している」(50代・会社員投資家)
このように、最大のメリットは取得価格に対する利回りが年々跳ね上がっていく「複利の加速」にあります。保有し続けるだけで配当金が増え、その非課税配当を再投資に回すことで、雪だるま式に資産が自己増殖していきます。
一方で、手痛い失敗談として共有されている注意点も存在します。その筆頭が、過去24期連続増配を続けながらも2026年の健康被害問題で経営方針の根本的な見直しを余儀なくされた小林製薬(4967)のような不祥事・突発的ガバナンスリスクです。「過去20年間増配してきたから今後20年も絶対安心」という保証はどこにもありません。また、増配率が年1%未満にとどまり、インフレ率に実質利回りが負けてしまう「名目増配トラップ」にも警戒が必要です。