エスプレッソとは?苦いだけの誤解を解く本場の飲み方とドリップとの違い

エスプレッソとは?苦いだけの誤解を解く本場の飲み方とドリップとの違い

エスプレッソとは?苦いだけの誤解を解く本場の飲み方とドリップとの違いの真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉でまとめました。

エスプレッソと一般的なペーパードリップコーヒーは、同じコーヒー豆を原料としながらも、まったく異なる物理現象を利用して液体を抽出しています。ドリップが重力に任せて湯を透過させ、水溶性成分を穏やかに引き出すのに対し、エスプレッソは機械の力で強力な圧力をかけ、豆の細胞壁を突き破って油脂分や香気成分を瞬時に絞り取ります。

比較項目エスプレッソ(ソロ基準)ドリップコーヒー(1杯分)編集部の解説・評価抽出方式・圧力約9気圧の高圧密閉抽出大気圧(1気圧)・自然落下エスプレッソマシンの高圧抽出の仕組みがオイル分の乳化を可能にする抽出時間20秒〜30秒(極めて短時間)2分30秒〜3分30秒接触時間が短いため雑味や嫌な渋み(過剰タンニン)が溶け出にくい抽出液量約25ml〜30ml約140ml〜160ml容量はドリップの約5分の1と極めてコンパクトカフェイン量約50mg〜65mg / 杯約80mg〜100mg / 杯1杯あたりのエスプレッソのカフェイン量はドリップより大幅に少ない挽き目・焙煎極細挽き / 主に深煎り中細挽き〜中挽き / 浅煎り〜深煎りパウダー状の粉をバスケットに均一に詰め固める技術が必須器の仕様デミタスカップ(肉厚・保温設計)マグカップ(200ml以上)冷めやすい少量の液体を冷気から守る専用設計

表を見ると明らかなように、エスプレッソとドリップコーヒーの違いは濃度だけではありません。「カフェインが強烈で夜眠れなくなる」という俗説がありますが、全日本コーヒー協会や欧州食品安全機関(EFSA)の公表データを照合すると、1杯あたりのカフェイン量はエスプレッソの方が格段に低い数値を示します。カフェインは湯と豆が接触している時間が長いほど多く抽出される性質があるため、30秒足らずで抽出を完了させるエスプレッソは、むしろ身体への刺激物移行を抑えた極めて理にかなった抽出手法なのです。

カフェで注文する際は、基本となる1杯分(約30ml)を指す「ソロ(シングル)」と、粉量と抽出量を2倍にした「ダブル(ドッピオ)」が存在します。エスプレッソソロとダブルの違いは単なる量だけでなく、抽出される香りの広がりやボディ感の厚みにも影響するため、まずはソロで一口の衝撃を味わい、慣れてきたらダブルでより立体的な風味を堪能するのが王道のステップです。

山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。