ネット上には「クリーム系ワックスはセット力が弱い」「軟毛には向かない」といった情報が散見されますが、これは明確な誤解です。失敗の真因は、ベースの「クリーム」という括りだけで判断し、油分配合率とセットポリマー濃度の関係性を見誤っている点にあります。
毛髪物理学の観点から導き出される軟毛・剛毛別の選び方の基準は、以下の通り明確に分かれます。
【軟毛・細毛の正しい選定基準】
軟毛の最大の敵は「過剰な油分による自重崩れ」です。軟毛のユーザーが選ぶべきは、セット力表示がハード〜スーパーハードに位置づけられたドライ寄りのクリームワックスです。水分蒸発後に強固な被膜を形成するアクリル系皮膜剤が高配合された処方であれば、猫っ毛特有のふんわりとした立ち上がりを一日中キープできます。ツヤ重視のライトクリームを選んでしまうと、数時間でボリュームが失われるため注意が必要です。
【剛毛・多毛・くせ毛の正しい選定基準】
剛毛の場合、油分が極端に少ないマット系を使うと髪が引っかかり、パサつきが強調されてしまいます。適度な植物オイルやエモリエント成分が含まれたミディアムハード〜ハードの保湿力重視クリームが正解です。髪の内部に適度な柔軟性を与えつつ、広がりやすいサイドのボリュームを自然に抑え込み、上品なまとまりを作り出すことができます。