なぜ彼は姿を消さざるを得なかったのか。公式発表の行間、そして当時の状況から浮かび上がるのは、過酷なスケジュールと個人的な苦悩が複雑に絡み合った限界状態だった。ヒットチャートを駆け上がるプレッシャーと、プライベートを巡るトラブルの重圧。音楽業界という巨大な渦の中で、ひとりの表現者が抱え込んだ負荷はあまりにも大きかった。
無事保護された後、一定の療養期間を経て下された決断は「脱退」だった。バンドを愛しているからこそ、これ以上迷惑をかけられないという痛切な選択。メジャーデビュー以降、疾走感を武器にシーンを牽引してきたグループが直面した最初の、そして決定的な分岐点となった。