窓サッシに隙間テープをびっしり貼り付けたにもかかわらず、室内の冷え込みやすきま風が止まらないトラブルには、明確な構造的理由が存在します。一般住宅に多く普及している「引き違い窓」は、2枚のガラス戸をスムーズにスライドさせるため、あらかじめ微小な隙間(クリアランス)が設計段階で設けられています。
多くの人がサッシ枠の側面(戸先)だけにテープを貼り付けて満足してしまいますが、実はすきま風防止対策で見落とされがちなのが、ガラス戸が重なり合う「召し合わせ部(中央の合わせ目)」と、下部レールの角にある「気密ピース周辺」です。冷気は空気の比重差によって下方へと沈み込むため、サッシ下部のわずかな隙間から「コールドドラフト現象」を伴って室内に侵入します。
また、隙間の幅に対してテープの厚みが合っていないケースも多発しています。厚すぎるテープを無理やり挟み込むと、サッシが外側に押し出されて別の箇所に新たな隙間が生じるだけでなく、クレセント錠がかかりにくくなり、防犯性や窓枠の歪みにつながるリスクがあります。隙間の実測を行わずに目分量でテープを選ぶことこそが、「窓隙間テープ効果なし理由」の筆頭です。