物語序盤、鎧を脱いだ素顔が中性的な美少年であったことから多くの謎を呼んだゴウセルですが、その本質は3000年前の魔術士によって生み出された自律型の人形です。
彼の創造主であり本体である「魔術士ゴウセル」は、魔神王すら恐れるほどの絶大な魔力を持った本物の魔神族でした。その危険性ゆえに魔界の牢獄に500年間幽閉されていた本体は、外界と接触し、自らの目となり手足となる存在として人形のゴウセルを設計したのです。
ここで多くの読者が抱く「なぜ男の人形でありながら女性的な容姿なのか」という疑問には、創造主の深い執着と情愛が関係しています。魔術士ゴウセルは、かつて命を落とした最愛の女性「グラリーザ」の姿を模して人形を造形しました。しかし、自らが人形に対して歪んだ性欲や愛執を抱かないよう、あえて肉体の構造を男性として仕上げたという経緯があります。
魔神王から強制的に与えられていた戒禁〈十戒〉の「無欲」を背負っていた本体は、自らの自由と世界の調和を取り戻すため、この人形に高度な魔力と感情を処理する「魔法の心」を与え、歴史の表舞台へと解き放ちました。