社伝によれば、当社の起源は第10代崇神天皇の御代にまで遡る。当時、国中に疫病が蔓延し、天下が乱れた際、宮中に同床共殿として祀られていた天照大神と日本大国魂大神を分祀したことが始まりと伝わる。天照大神が伊勢の地へと向かったのに対し、大和の土地そのものの霊魂である日本大国魂大神は、市磯邑の地、すなわち現在の地に鎮座した。
大地そのものの荒々しいエネルギーを鎮め、国家の基盤を磐石にする。この壮大な祭祀の成立こそが、古代日本の統治機構を確立する決定打となった。本殿に祀られる主祭神の神威は、目に見える権力を超え、国土そのものの平寧を守り抜く根源的な力として今なお畏敬を集めている。