この「鼻の激痛問題」に革新的な終止符を打ちつつあるのが、日本の医療ベンチャーであるアイリス株式会社が開発した新時代のAI医療機器「nodoca(ノドカ)」だ。喉の奥(咽頭)を専用カメラで数秒間撮影するだけで、インフルエンザの感染有無を瞬時に判定する。
nodocaの最大の特徴は、文字通り「痛みが皆無」である点だ。患者は口を大きく開け、医師が専用カメラで喉の奥をパシャリと撮影するだけ。綿棒で粘膜を削り取る必要は一切ない。撮影された咽頭の画像データは、数十万件以上の臨床画像をもとに訓練された高度なAIによって解析され、インフルエンザ特有の濾胞(ろほう)の腫れや微細な毛細血管の変化を検出する。
判定にかかる時間はわずか十数秒。従来の綿棒検査のように10〜15分の判定待ち時間を要することもない。すでに厚生労働省の承認を受け、保険適用も認められているため、患者側の費用負担も従来の検査とほぼ同等だ。激痛を我慢して綿棒を差し込まれる時代は、テクノロジーの力によって確実に終わりを迎えつつある。