ネットニュースのコメント欄やSNSで頻繁に見受けられるのが、「世帯視聴率が1桁だから打ち切り候補」「数字が取れていないから駄作」という短絡的なレッテル貼りです。しかし、現代の放送ビジネスにおいて、この評価基準は完全に時代遅れとなっています。
第一に、現在のテレビ広告市場は、購買力のある13歳から49歳にリーチする「コア視聴率」を最重要指標として価格設定を行っています。世帯視聴率が6%台であっても、コア視聴率が4%を超えていれば、スポンサー企業からの評価は極めて高くなります。
第二に、見逃し配信や有料プラットフォーム(Netflix、U-NEXTなど)への番組販売・海外展開による収益構造の多角化です。深夜枠のドラマであっても、特定ジャンルに特化した濃密な世界観を持つ作品は配信で驚異的なロングランを記録し、制作費を十分に回収しています。「地上波の世帯視聴率」という単一の物差しだけで作品の質を断定することは、隠れた良作を見落とす最大の要因となります。