木曽川沿いの断崖に威風堂々とそびえる犬山城。現存天守の中で最古の部類に入るこの城は、地理的に南海トラフ巨大地震などの自然災害リスクと常に隣り合わせの立地にある。
2026年初頭、大学の研究チームと連携して行われた3次元スーパーコンピューターによる地震動シミュレーションは、意外な知見をもたらした。犬山城の複雑な石垣と、基礎部分の「野面積み」による構造が、特定の地震波を効果的に分散・吸収していることが裏付けられたのだ。先人の卓越した土木知恵と現代の地震学が融合し、文化財を壊さずに守る耐震補強の新たな指針が提示されている。