日本国内において、この概念の重要性を早期から唱えていたのが政府の取り組みだ。文部科学省などが策定に関わった『人間力戦略ビジョン』では、人間力を「社会を構成し運営するとともに、自立した一人の人間として力強く生きていく総合的な力」と定義している。
同ビジョンは、基礎的な学力や専門的知識という「知的能力要素」に加え、修羅場を乗り越える「社会・生活対置的要素」、そして自律性や規範意識を指す「自立的活動要素」の3要素のバランシングを強く求めた。単なるお題目ではなく、急変する産業構造に耐えうる個人の地力として、国の政策レベルで再構築が進められているのだ。