インフルエンザ罹患時の治療方針において、個々の健康状態や社会的背景に応じた適切な線引きが不可欠です。薬の要否を客観的に見極める基準をまとめました。
▼ 抗ウイルス薬の積極的服用が強く推奨される人
- 発症から48時間以内のすべての小児・就学児・高齢者(重症化や合併症リスク低減のため)
- 基礎疾患(呼吸器・循環器・代謝性疾患)を抱えている患者
- 受験や重要な職務復帰に向けて1日でも早い解熱を望む有職者・学生
- 家族内に乳幼児や高齢者、妊婦が同居しており、家庭内二次感染を最小限に抑えたい人
▼ 慎重な判断や対症療法(薬なし)でも問題ないケース
- 発症からすでに48時間以上が経過し、すでに熱が下がり始めている健康な成人
- 過去に抗ウイルス薬で激しいアレルギーや重篤な消化器症状を経験した人
- 薬の処方・受診に伴う待機負担が自身の体調悪化につながる軽症患者
インフルエンザの自宅療養における過ごし方として何より優先されるべきは、十分な水分補給(経口補水液やスポーツドリンクを1日1.5〜2L目安)と、高炭水化物・消化の良い食事、そして徹底的な睡眠です。解熱剤を使用する場合は、アスピリンやロキソプロフェンなどのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)によるインフルエンザ脳症リスクを避けるため、必ず医師・薬剤師の指示のもとアセトアミノフェン製剤を選択してください。