波物語2021を巡っては、当時から現在に至るまでいくつかの誤解や都市伝説がネット上で流布されています。客観的な事実に基づき、それらの盲点を是正します。
第一に、「愛知県が開催直前まで開催を許可していたため、主催者だけを責めるのは筋違いだ」という言説です。しかし、愛知県および常滑市は開催の数週間前から緊急事態宣言の趣旨に則り、延期または中止、最低でも酒類提供停止と人数制限の徹底を公式文書で何度も要請していました。主催者側が「対策は万全にする」と虚偽の説明を重ねて強行した経緯があり、行政側に開催を容認した事実はありません。
第二に、「他の夏フェスも同様の状況だったのに、波物語だけがヒップホップ差別で見せしめにされた」という主張です。同時期に開催された「フジロックフェスティバル2021」では、徹底した禁酒措置、完全マスク着用、ソーシャルディスタンスの確保が厳格に運用され、感染者クラスターの発生を回避していました。波物語が批判された本質はカルチャーの属性ではなく、公衆衛生の安全ルールを組織的・計画的に反故にしたコンプライアンス上の背信行為にあります。