ネット上の掲示板やSNSでは、貼り薬に関して多くの誤った情報が拡散されています。その最たるものが「湿布は飲み薬と違って外用薬だから、何枚貼っても副作用はない」という誤信です。
たとえ第3類医薬品であるサロンパスであっても、皮膚から吸収された薬剤は毛細血管を通じて全身へ循環します。一度に背中や両足など全身に10枚以上も貼り続ければ、過剰な有効成分の吸収によって胃腸障害や発疹、めまいなどを引き起こすリスクが高まります。特にNSAIDsを含む強力な第2類湿布の場合、過剰使用によって消化性潰瘍や腎機能障害を誘発する恐れがあるため、製品ごとに定められた「1日2枚まで」といった用法・用量を厳守しなければなりません。
また、「家族が病院で処方された強力な湿布(モーラステープなど)が余っているから」と、軽い肩こりのために気軽に譲り受けて使う行為も極めて危険です。前述の光線過敏症のように、使用後数日経って日光を浴びただけで、貼っていた四角い形状そのままに重度の火傷のような皮膚炎を起こし、一生消えない色素沈着を残す事例が医療現場から繰り返し報告されています。
「貼り薬なら安心」という先入観を捨て、手軽なコリには市販の第3類医薬品で安全に対処し、処方薬の安易な使い回しは絶対に避けるべきです。