SNSやネット掲示板、知恵袋などでは「天皇の警護には何人つくのか」「民間の最強ボディーガードが雇われているのか」といった憶測が飛び交うことがあります。長年の取材データをもとに、よくある誤解を是正します。
第一に、「天皇の周りにはSPが1人もいない」という説は半分正しく、半分誤りです。御料車に同乗し、両陛下の真横を歩くのはすべて「皇宮護衛官(側衛官)」です。しかし、車列の外側を固めるパトカー部隊や、沿道に配置される数百〜数千名規模の制服警察官・私服警備員は、管轄する警視庁や道府県警察の警護課・警備課員です。つまり、「内側を皇宮護衛官、外側を警察SPと機動隊が守る」という完全分業の二重構造が実態です。
第二に、警護人数の正確なデータは公表されません。警備上の機密事項であるため当然ですが、行幸啓の規模や情勢に応じて数十名から数千名規模まで柔軟に変動します。自衛隊や民間警備会社が天皇の直接身辺警護を行うことは法的にあり得ず、警察庁傘下の組織が専管しています。