スコアシートの正確な記録は、適切なコール(発声)と表裏一体である。コールが曖昧だと選手が動き出してしまい、記入の時間が奪われる悪循環に陥る。日本バドミントン協会が公認する正式なコール手順をマスターしておくことが、結果としてスコアシートの書きやすさにつながる。
試合開始から終了までに主審が発する標準的な用語は厳格に定められている。
・試合開始時:両者が準備を完了したことを確認し、「ラブオール(0対0)、プレイ」と明瞭に通告する。
・得点時:必ず「サーバー側の得点を先」にコールする。例えばサーバー側が3点でレシーバー側が2点なら「スリー・ツー」と発声する。
・サービス権が移った時:「サービスオーバー」とコールしてから、「ワン・スリー」のようにスコアを続ける。
・チェンジエンズ:ゲーム終了時や第3ゲームの11点到達時には「チェンジエンズ」を宣告し、選手にコートの交代を促す。
また、線審(ラインジャッジ)との連携も主審の重要業務だ。シャトルがライン外に落ちた場合、線審は両腕を左右に水平に広げて「アウト」をコールする。ライン上に落ちた場合は、右手をラインに向けて下方に差し出し「イン」を示す。初心者の主審は線審の判定が見えにくい場合、決して自分の曖昧な記憶で適当に処理せず、はっきりと主審自らの判断でオーバーコール(判定の修正や決定)を行うか、疑義があればやり直し(レット)を指示する勇気を持つことが求められる。