公認会計士試験は、金融庁の審議会等である公認会計士・監査審査会が管轄する国家試験だ。その選抜構造は二段構えになっている。第1の関門であるマークシート形式の短答式試験と、それを突破した者だけが進める記述形式の論文式試験だ。この2段階のフィルターが受験生を容赦なくふるい落とす。
短答式試験では、計算力と理論的正確性が問われる。試験科目は財務会計論(簿記や財務諸表論)、管理会計論、監査論、企業法の4科目。なかでも管理会計論は計算のスピードと正確性が極限まで試され、受験生の間で「魔物」と恐れられている。短答式の合格率は概ね10%前後。これをパスして初めて、3日間にわたる過酷な論文式試験への切符が手に入る。
論文式試験は思考プロセスの勝負だ。財務諸表論の本質的な背景規定から、監査基準の深い理解に至るまで、白紙の答案用紙に論理的な文章を構築しなければならない。総合的な最終合格率は約7〜10%。数字以上に、母集団の質の高さが難易度を底上げしている。