ネット上には「ハプニングバーは違法なのか合法なのか」という議論が常に渦巻いています。ここで整理すべきは、店舗そのものの存在と、店内で起きる行為の法的境界線です。
基本的に店舗側は「飲食店(深夜酒類提供飲食店)」として警察に届出を行い、表向きは通常のお酒を提供する場として営業しています。刑法上の論点となるのは、公然わいせつ罪(刑法174条)と、それを容認・幇助したとされる公然わいせつ幇助罪、あるいは風営法違反(無許可での性風俗関連特殊営業)です。
不特定多数が認識できる空間(バーカウンターや共有ラウンジ)で性的な行為を行わせたり、店側が客同士の行為を積極的にマッチング・斡旋して営利を得ていた場合、警察の手入れ(家宅捜索・摘発)の対象となります。過去に全国で摘発されたハプニングバーの事件記録を見ても、経営者が「客が勝手にやった」と主張しても、店内に専用の行為スペースを設けたりカーテンで仕切られた個室を提供していた事実をもって、幇助罪が適用され有罪判決が下されています。
京都において常設店舗が立ち上がらない決定的な理由もここにあります。京都府警の生活安全部門は歓楽街の風紀維持に極めて厳格であり、グレーゾーンの業態に対する内偵捜査や行政指導が他府県に比べて圧倒的に迅速です。少しでも不穏な噂が立てばすぐにマークされ、ビルのオーナー側も警察からの連絡を受ければ即座に賃貸契約を解除します。「摘発リスクと賃料・内装費用のバランスが釣り合わない」ことこそが、京都に常設店が存在しない最大の構造的要因です。