事件発生当時、兵庫県警察本部に設置された特別捜査本部は、前例のない猟奇的な現場と犯行声明文の解析に翻弄された。警察の捜査状況を示す当時の内部資料や関係者の証言を紐解くと、供述内容に刻まれた凶性と思春期特有の屈折した精神構造が浮き彫りになる。捜査員が対峙した動機や事件の全貌は、従来の犯罪の文脈には収まらない異例のものだった。
医療少年院での精神療法を経て社会に復帰した犯人の最新動向については、今なお厳重な秘匿のベールに包まれている。地域社会への定着状況や監視体制、さらには生活基盤の確保といった現実に直面する中で、元加害者の追跡取材を続けるジャーナリストたちは、個人情報の保護と市民の知る権利という二重の壁に直面し続けている。