失職からの出直し選挙で再選を果たした斎藤元彦氏の陣営において、デジタル上の世論形成が決定的な役割を果たしたことは疑いようがない。従来の街頭演説や紙媒体に頼る選挙手法とは対照的に、若年層や浮動票を取り込むための精緻なターゲット設定とタイムリーな情報発信が功を奏した。
現代の政治マーケティングにおいて、プロの知見を取り入れる手法は一般的になりつつある。しかし、日本のPR業界では今回の事例を機に、政治案件に関与するリスクへの警戒感が一気に高まった。企業PRと選挙広報の境界線が曖昧なまま案件を受注した場合、クライアントである政治家のみならず、受注側のPR会社までもが法的な責任を追及される恐れがあるためだ。